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『木綿ネズミの海域』
1 :
→
:2003/07/16(水) 15:13
ニュージーランド沖・・・・・・・・・
トロール漁船『洋楼丸』は、操業を終えて日本へ向かう途中だった。
乗組員は、全部で8名。
最初の犠牲者は、『井上』。
50歳を少し過ぎた、船内最年長のベテラン・・・・・・・・・・その『井上』が
変わり果てた姿で発見されたのは、船内の通路だった。
通路にグッタリと倒れているのを副船長の『海老原』が発見した時には、
すでに息絶えていた。
喉には、いつも『井上』が携帯していたナイフが突き立てられていた。
その夜・・・・・・・・・・乗組員達は、各々の寝床の中で冥福を祈る。
だが、それは幕開けに過ぎなかった・・・・・・・・・・・・・。
25 :
『武井 泰樹』(24)
:2003/07/26(土) 00:18
>>24
「傷が無いな・・・・・・・・・・。」
周りを見渡し、銛の様な物が無いか確認する。
その後、足音に気付く。
「誰だッ!」
大声を出す。
26 :
→
:2003/07/26(土) 04:25
>>25
「大丈夫か・・・・・・・・・・・・」
『武井』の声に応える様に、聞き慣れた声が通路に響く。
走って来たのは、『山下』と『飯田』だった。
息を切らせて『武井』の元に来ると、『米倉』を見て驚く。
先に状況を問い質して来たのは、『山下』だった・・・・・・・・・・・・。
「おい、どういう事だッ?
『米倉』は・・・・・・・・・・誰が?何があった?」
27 :
『武井 泰樹』(24)
:2003/07/29(火) 00:00
>>26
「誰が?何が?僕にもその2つが解りません。
ただ、『米倉』さんがすでに『死亡』しているのは確かです。」
『米倉』の口に詰まった『ゼリー』を掬って『山下』に見せる。
「もう1つ解らない物がありました・・・・・・・・・これが何か解りますか?『山下』さん。」
『山下』の『表情に注目』する。
まあ、例え『山下』が『原因か何か』だったとしても、これぐらいの事でボロを出す訳も無いが・・・・・・・。
28 :
→
:2003/07/29(火) 23:53
>>27
『山下』は、不審気に『武井』を見てから、その手の物体に目を移した。
「少し臭うな・・・・・・・・・。
何か・・・・・・・・『血』か『体液』っぽいが・・・・・・・・・
生魚を煮ると、こんなのが出た気がした。」
少しの沈黙の後、『山下』はハッとした様に顔を上げた。
「・・・・・・・・・・・そうだ、『星野さん』が見つかったんだ!
『武井』!一旦、船長の所に戻るぞ!」
29 :
『武井 泰樹』(24)
:2003/07/30(水) 00:30
>>28
「本当ですか!?」
『山下』の指示通りに船長の所へと戻る。
30 :
→
:2003/07/30(水) 19:52
>>29
『山下』は、後ろで手を合わせていた『飯田』を急かしながら通路を
早足で戻り始めた。
「行くぞ、早くしろ!」
その声には、少し苛立ちを感じる。
・・・・・・・・・・・・『武井』は、2人と共に『星野』の部屋へ向かった。
部屋には、船長の『大柳』と『星野』がいた。
『星野』はベッドに座っており、『大柳』椅子に腰を掛けている。
31 :
『武井 泰樹』(24)
:2003/08/01(金) 00:32
>>30
『星野』に近づき、質問する。
「今まで何処に居たのですか?」
32 :
→
:2003/08/01(金) 21:55
>>31
『大柳』が、椅子に座ったまま『武井』を制した。
「まぁ、待て。
今から説明する・・・・・・・・・これからの事もな。」
そう言って、『星野』を見る。
『星野』は、ベッドから立ち上がって口を開いた。
「みんなには、すでに言ったが・・・・・・・・・・
『老婆に出会った』。」
33 :
→
:2003/08/05(火) 01:45
『星野』の話によると━━━━━━━━
前日の夜、目が覚めた『星野』の部屋の中に『1人の老婆』がいたという。
『老婆』が、手に何かを持っているのを確認出来た。
だが、『星野』は恐怖で気絶してしまったとの事だった・・・・・・・・・・・。
「信じて貰えないだろうが、そのまま気絶していたらしい。
今さっき、船長に起こされるまでね・・・・・・・・・・。」
『星野』は、そう言って話を締め括る。
続いて、船長が言った。
「・・・・・・・・・・・とにかく、『星野』は見つかった。
だが、問題は大きくなっちまったらしいな・・・・・・・・・・・。」
34 :
『武井 泰樹』(24)
:2003/08/10(日) 00:36
>>33
「『米倉』と『海老原』さん・・・・・・・・・2人が奇妙なゲル状のものを口いっぱいに詰めて死にました。」
と『船長』らに伝えた後、『星野』の方を向き、訊ねる。
「こんな病気、あるんですか?」
35 :
→
:2003/08/10(日) 01:44
>>34
『星野』は、少し首を傾げてから言った。
「分からないな・・・・・・・・・。
だが、口に付着していたのは『体液』か何かかも知れない。
体液を加熱すれば、固体になる事もあるらしい。」
船長の『大柳』が、それを聞いて口を開く。
「体液が固まるほどの『熱』を出す病気という事か?」
「いいえ、詳しい事は・・・・・・・・・・・・
ですが、『未知の病原体』である可能性はあると・・・・・・・・・・・」
『星野』の言葉を遮る様に、突然の呻き声が室内に響いた。
36 :
『武井 泰樹』(24)
:2003/08/10(日) 01:55
>>35
「まさか・・・・・・・・・。」
室内を見回して、呻き声を出している人を探す。
37 :
→
:2003/08/10(日) 15:31
>>36
振り返ると、『山下』が呻き声を上げながら床に崩れ落ちる所だった。
その隣の『飯田』は、混乱して立ち尽くしている。
「山下!!」
船長が叫ぶ・・・・・・・・・・
『山下』は、仰向けになって苦しんでいたが、すぐに動かなくなった。
カッと目を見開いたまま、紅潮した形相で口から液体を流している。
38 :
『武井 泰樹』(24)
:2003/08/13(水) 00:23
>>37
『山下』を呆然と見つめる。
(何人死ぬんだ・・・・・・・・・・?クソッ!)
(しかし、『この病気』は一体何だろう?急がないとみんな死ぬ・・・・・・・・)
(特に俺は一番このゲル状と接触している。)
(何が『この病気を』運んだのだろうか?魚か?星野さんの言う『老婆』か?)
(何故『老婆』がこの船に?)
『山下』の額に手を当てて、体温を測る。
39 :
→
:2003/08/15(金) 01:55
>>38
「おい、触るな!」
『山下』に手を伸ばした『武井』を、船長が止めた。
「これが病気か何かだとしたら、下手な事はしない方がいい。
とにかく・・・・・・・・・・救助船に連絡してみる。
お前達は、食堂に集まって待機してろ。」
指示を受け、『飯田』と『星野』は部屋を出て行く・・・・・・・・・・・。
40 :
『武井 泰樹』(24)
:2003/08/21(木) 00:47
>>39
「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
『山下』に向けた手をそっと戻す。
その後、食堂に向かい、着いたら待機する。
41 :
→
:2003/08/21(木) 01:21
>>40
部屋を出た。
すでに、『飯田』と『星野』の姿は見当たらず、『武井』は1人で食堂に向かう。
・・・・・・・・・・・・・食堂へ向かう途中には、船員達の部屋がある。
小さいが個室になっており、出入り口は通路に面した扉が1つだけ。
『武井』は、並んだ扉を通り過ぎながら、死んだ仲間の事を思い出した・・・・・・・・・・。
それが夢なのか現実なのか、まだ実感が無い自分に気付く。
死んだ副船長・・・・・・・・『海老原』の部屋の扉が、微かに開いていた。
42 :
『武井 泰樹』(24)
:2003/08/28(木) 00:08
>>41
(『海老原』さんの部屋か・・・・・・・・・・・・。)
何気無く、『海老原』の部屋の扉を開いて覗く。
43 :
→
:2003/08/29(金) 00:23
>>42
『武井』が扉を開くと、薄暗い室内で微かに物音が聞こえた。
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